草加といえば草加せんべい。これといった名産品や特産物があまりない埼玉で、埼玉を代表する貴重な名産品であり、日本中の誰もが知っている「せんべい」の代名詞です。
草加市内を歩けば、当たり前のようにたくさんのおせんべい屋さんに遭遇出来、焼き上げているタイミングであれば醤油の焼けた良い匂いがします。しかし近年は後継者問題などでおせんべい屋さんの数が徐々に減ってきています。
「草加市民はお気に入りの草加せんべい屋さんが必ず1つはある」とよく言われますが、草加せんべいに詳しい地元民だからこそ分かる草加市内のおせんべい屋さんでおすすめのお店を集めました。
- 製造地:草加・八潮・川口・越谷・鳩ケ谷で製造
- 材料:関東近県で収穫された良質のうるち米
- 製造:最低10年の経験を持つ職人が製造を管理
- 焼き方:押し瓦での型焼き又は押し瓦方式を取り入れた堅焼き
草加市で育った人は、小学生の頃に小学校の授業でせんべいの手焼き体験をしたことがあるかもねぇ
山香煎餅本舗
オンラインショップ:https://www.yamakosenbei.com/
お店所在地: 草加市金明町 (Google Map)
ここがおすすめポイント!
- 超最高級品草加せんべいの「天晴」は一枚1,080円!!今では数少ない天日干しによって作られた生地、職人による備長炭を使用した一枚一枚の手焼き、など草加煎餅の最高峰!!
- 日本初!?おせんべいのテーマパーク「草加せんべいの庭」を運営。草加せんべいの手焼き体験が可能
- 一時期は銀座店も営業。東京で本物の草加せんべいが買えた!
- 非常食の「災害備蓄せんべい」も販売(保存期間5年)
- ホワイトチョコレートを使用した「草加せんべいチョコレート」が甘じょっぱくて最高!
まとめ
草加せんべいのおせんべい屋さんの王者にふさわしい山香煎餅本舗(草加せんべい好きは「やまこうさん」と呼ぶ)。草加市にある草加せんべい屋さんだからこそ出来る、圧倒的なクオリティ。本物の草加せんべいがそこにあります。
1枚1,080円もする天晴は、一度は食べてみる価値があるでしょう。贈答用には桐箱に入った、20枚入り25,920円がおすすめ。本物の草加せんべいは超高級品なのです。
一方で、草加せんべいを親しみやすくする努力も怠らないのが、山香さんの凄さ。おせんべいのテーマパーク「草加せんべいの庭」では、おせんべいの手焼き体験が簡単に出来ます。また、ガーデンカフェで食べられる「草加せんべいソフトクリーム」もおすすめ。おせんべいの味がするソフトクリームです。
さらに、5年間の長期保存可能な「災害備蓄せんべい」や、ホワイトチョコの甘さと醤油のしょっぱさが絶妙にマッチした「草加せんべいチョコレート」など、おせんべい好きにはたまらない、そしておせんべいをさらに広めるきっかけとなるような攻めた商品開発は、草加せんべい業界をリードするおせんべい屋さん間違いなしです。
山香さんのおせんべいの美味しさは、おせんべい好きも大絶賛するほどの本物のおせんべいの味なんだねぇ。超最高級品草加せんべいや、おせんべいのテーマパークなど、おせんべい好きは一度は行ってみる価値があるねぇ
いけだ屋
ここがおすすめポイント!
- 草加せんべいの老舗。江戸末期創業のおだんごやがルーツ。慶応元年には、せんべいの本格製造を始める
- 昭和7年に草加せんべい商組合を結成、草加煎餅の商標登録をするなど、老舗として早くから草加せんべいをブランド化する活動の中心的存在
- いけだ屋のおせんべい工場は、草加唯一の天然地下水利用可能許可工場
- 草加市吉町にある本店の他に、草加マルイ店も
- 両国国技館で買える&枡席のお土産「相撲せんべい」は、いけだ屋の草加せんべい
- 本店には手焼き体験工房も!
- 2021年夏には、ゴルゴ松本合同開発商品も完成!
まとめ
いけだ屋さんは老舗中の老舗だけあって、草加せんべいをずっと守りここまで広めた中心的存在です。
江戸時代に参勤交代などで賑わった日光街道沿いで営業をしていたおだんごやさんから、いち早くせんべい屋となり、草加せんべいを製造してきました。そして、昭和初期(まだ戦前)に草加市内に200以上あったおせんべい屋さんを集め、草加せんべい商組合を結成するなど、常に草加せんべいというブランドを大事にしてきたお店です。
大きなおせんべい屋さんなだけあって、本店にはおせんべい工場を併設していますが、天然地下水を利用するなど品質にもこだわっています。
また、駅前の草加マルイにも店舗があったり、ゴルゴ松本さんとの合同開発商品「咲くらせんべい醤油」「咲くらせんべいハニー&シナモン」を販売するなど、草加せんべい販売の積極的な展開を進めています。
草加せんべいの立役者、そして草加市の歴史と重要な関わりを持っているのが、いけだ屋さんだねぇ。創業時は今のお店の向かい側(旧日光街道挟んで反対側)にお店があったそうじゃ。
米重せんべい
ここがおすすめポイント!
- 草加せんべいを良く知る草加市民がお気に入りの名店
- 天日干し、炭火手焼きにこだわった、昔ながらの草加せんべい
- 4代目の今でも、昔ながらの製法と味にこだわり続ける本物の姿勢
- テレビドラマ「相棒 season13」のロケ地としても使われた!
- 芸能人や各界著名人の手土産にも使われることあり
まとめ
明治38年創業、旧日光街道沿いの米重せんべい。読み方は「こめじゅう」です。草加市内でも今では数少なくなった、とにかく昔ながらの製法で素朴な本物のおせんべいを作り続けています。天日干しには3〜4日かかるという手間暇かけた一品。
生地の米の味、炭火手焼きによる絶妙な焼き加減の全体的な味、どれもが味わい深く数多くのファンがいます。有名な大きいおせんべい屋さんではない個人店ですが、草加市民・地元民から根強い人気を誇るいつまでも続いて欲しいおせんべい屋さんです。オンラインショップなどもなく、直接お店に行かないと購入できないので、是非とも一度は訪れてみてください。(営業時間などはGoogle mapの情報が参考になりますが、正確とは限りませんので要注意です)
昔はこういうおせんべい屋さんがたくさんあったんだけど、最近は減ってきちゃったねぇ
志免屋(しめや)
ここがおすすめポイント!
- 明治34年創業の老舗
- 旧日光街道沿いの交差点角地に立ち、道路からも手焼きの様子が見える!
- 草加せんべい手焼き体験が気軽に出来る!
- NHKの番組でも紹介されたことあり
- 綺麗な建物、お店の方も親切丁寧で、入りやすい!
まとめ
1つ前に紹介した米重せんべいと同じ草加市神明にあり、同じ頃に創業した老舗。旧日光街道沿いのため、武州草加宿時代からずっとこの地で営業していた歴史あるお店だと想像できます。
伝統的な製法や創業時から続く米と生地へのこだわり、そして丁寧な職人の仕事、とこれぞ本場の本物というおせんべい屋さんです。道路からはたまにおせんべいを手焼きをしている姿が見えます。
お店の立地も草加駅から旧日光街道を草加松原方面へ歩いていく途中にあり、綺麗なお店構えで入りやすく、お店の方々も親切丁寧に接してくれ、手焼き体験も気軽に出来るなど、とにかく草加せんべいのお店に初めて行くという方にはオススメの、ここに行っておけば間違いなしのおせんべい屋さんです。
志免屋さんのような入りやすくて親切なお店は「草加せんべい屋さんに行ってみたい」という人にはうってつけだねぇ
源兵衛せんべい
ここがおすすめポイント!
- 明治30年頃創業の老舗
- 昔ながらの作り方を味を大事にし、添加物なしの生醤油を使用した手焼きせんべい
- 商品は手焼きのみ!
- 源兵衛せんべいを昔からのお気に入りの草加せんべい屋と挙げる人も多い
- テレビ東京の旅グルメ番組でも紹介
まとめ
米重せんべいのすぐ近く、またもや草加市神明の旧日光街道沿いにある老舗。この辺りは老舗の本物のおせんべい屋さんがたくさんあります。
源兵衛せんべいもそんな本物の草加せんべい屋さんのひとつであり、今でも手焼きにこだわり、手焼きの商品しか扱っていないこだわり。
米重せんべいと同じく、公式サイトも通販サイトも無い、いわゆる昔からのお店ですが、今でも残る昔ながらの貴重なお店としてすぐ近くの米重せんべいと共に訪れてみるのが良いでしょう。むしろこんな近くにそういった伝統的なお店が2軒もあるのは奇跡です。
いわゆる知る人ぞ知る、昔からご贔屓さんがいる、草加せんべい屋さんなんだねぇ
田倉屋せんべい店
ここがおすすめポイント!
- 薄くて柔らかめが特徴の手焼きせんべい
- おすすめは、素焼きの焼きたてせんべい(醤油が付いていないもの)
- お店の前に駐車場5台分完備!
- 他へ卸売はしておらず、田倉屋のせんべいは本店でのみ購入可能
まとめ
読み方は「たぐらや」。炭火を使った手焼きを今でも大事にし、毎日朝から一枚一枚丁寧に焼く真面目な職人気質のお店です。本物の草加せんべいとしては当たり前ですが、それを毎日続けていくのが大変なのです。
草加市民は食べたことがある人が多いかもしれませんが、焼きたての素焼きのせんべいは、一度は食べてみた方が良いです。お米から出来ていると実感させる生地の甘みと、炭火焼きならではの香り・味と暖かさは、本当にお店でせんべいを手焼きしている草加せんべいのお店でしか味わえないレア物です。
また、田倉屋さんはザラメ、みそ、にんにくなど各種味付きの草加せんべいも豊富に取り扱っています。草加せんべいの伝統を大事にしつつ、時代の流れにも合わせていくスタイルは、草加せんべいが次の代へ引き継がれていくために必要な姿なのかもしれません。
しっかりと美味しいものを手焼きで丁寧に丹精込めて作る、という基本を忠実に守っているからこそ味わえる美味しさだねぇ
草加煎餅丸草一福
ここがおすすめポイント!
- 手焼きに限りなく近づけた機械生産の工場がある
- 工場見学・手焼き体験が可能
- 工場のある本店の他に、草加店(草加市旭町)、松原店(草加市栄町)、東草加店(草加市青柳)の計4店舗(以前あった川口店は既に閉店)
- 天日干し、手焼きという昔からの製法のおせんべいは数が限られるのですぐ売り切れてしまう!
- 他へ卸売はしていないので、お店に行かないと購入できない
まとめ
草加せんべいのお店で一番多くの店舗展開をしているかもしれない「草加煎餅丸草一福(まるそういちふく)」さん。ここの特徴はなんといっても工場での機械生産。機械生産と聞くと「手焼きじゃなければ、本物の草加せんべいではないじゃないか」と思ってしまいますが、ちょっと違います。草加せんべいに詳しい、伝統的な草加せんべいの焼き方を研究した地元の技師が作った、特別な機械です(草加にはおせんべいを作る機械を作っている町工場があります)。ですので、限りなく手焼きの本物の草加せんべいに近づけています。
もちろん昔ながらの天日干し、手焼きのせんべいも作っていますが、数が少ない限定商品なので比較的早く売り切れてしまいます。
工場見学や手焼き体験にも積極的に取り組み、草加せんべいのことを知るために訪れるお客さんを大事にする草加せんべいのお店なので、一度草加せんべいのお店に行ってみたい、という人に最適なおせんべい屋さんです。
草加の地元の町工場が作った、おせんべいを作る機械というのもすごいねぇ
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